お世話になっております。
株式会社湘南工務店の髙石です。
2024/7/15(月)、本日は現場の投稿では無く、先日弊社に頂きましたお問い合わせから『リフォームに対する考え方!』についてお話しさせて頂こうと思います。
この様なお問い合わせが御座いました!
施主様『屋根の工事の事で聞きたい事があるのですが大丈夫ですか?』
私『はい!大丈夫です!』
施主様『今、他社にて屋根の葺き替えと外壁目地の打ち替えで見積りを出してもらっているのですが、予算が100万円しか無いのに見積が高くてどうしようかと思っています。』
私『見積りの内容をお聞かせ頂いてもよろしいでしょうか?』
その内容は、既存屋根材カラーベストの上にアスファルトシングルを上葺きし、外壁の縦目地部分を打ち変えると言う内容でした。決して金額が高くも無く、むしろ安いのでは…?と私は思いましたので、そのままお伝えしました。ただ、アスファルトシングル材を上葺きする事による将来的なリスクも伝えた所、見積を出している業者さんも同じ事を伝えて金属屋根の上葺きを勧めて来たそうです。
もちろん金額は上がります!!
しかし、将来的なリスクを考えて、ランニングコストを試算するとアスファルトシングル上葺きよりも金属屋根上葺きの方が圧倒的にリーズナブルです。
今掛かってしまう費用が高くなってしまうと困る気持ちは良く分かりますし、建築の事を詳しく知らない施主様からするとただただ工事金額が高くなってしまっただけと言うイメージになってしまう気持ちも分かります。
問題はここからになります!
私『将来的なリスクを考えると、リフォームローン等で支払いを長期的に考えて月々の支払いを抑えながら良い方のプランで施工するのはいかがですか?』とお伝えした所…
施主様『今の時点で雨漏りとかもしてないのに、何でリフォームローン組まなきゃいけないんだ』…と何故か怒られてしまいました。
リフォームに対する考え方…をお話しします。
『雨漏り』をしない様にリフォームします。
『躯体(柱:梁:土台)等が腐食』をしない様にリフォームします。
『現在使用している資材(外壁材等)』をそのまま継続的に使用する為にリフォームします。
なぜ?上記の様な考え方を持たなければならないのかをお伝えすると、『雨漏り』や『躯体腐食』が発生してしまうと住宅を建てられる程の金額が修繕に掛かってしまうからなんです。
例えば、外壁に使用されているサイディングボード。築年数10年~15年で塗装工事が必要とされます。
下記に例を書かせて頂きますが、金額は分かりやすい様に100万円単位とさせて頂きます。
※築年数10年~15年/塗装工事1回目=100万円
※築年数25年~30年/塗装工事2回目=100万円
塗装工事2回の施工で、築年数40年~45年まで外壁材が痛む事無く使用出来ます。
では、塗装工事を全く行わなかった場合の築年数30年で掛かるリフォームコストを見てみましょう。
※未塗装築年数30年/外壁サイディングボード張替え=400万円
※未塗装築年数30年/雨漏りによる躯体補修工事=100万円
あくまでも私が建築業に携わった25年間の経験でしか御座いませんが、100件を超える事例が御座います。
お金を余る程お持ちならば後者の選択でも間違いは無いと思います。しかし、お金の有無を抜きにしても使える物は継続的に使用したいと私は思います。
住宅に掛ける無駄な費用があるのならば、子供の為や自分自身為に使用して頂ければと思います。
酷くならない様に、無駄なお金が掛からない様に守ってあげる事がリフォーム工事の本当の意味だと私は思います。
理解して頂ている方の方が多いのですが、皆様に理解して頂きたくこの様な投稿をさせて頂きました。
住宅は人間の体と一緒です。
病気が酷くなってから病院に行くのでは遅いですよね。病気が酷くならない様に病院に行きます。
風邪を引いてから風邪薬を飲むのではなく、風邪を引きそうな時に風邪薬を飲みます。
自身の体であれば、そのタイミングは分かると思います。
住宅の事が分からないのであれば、是非頼って頂ければと思います。
大切な住宅を守る為、何卒よろしくお願い申し上げます。